第41章:私が罰せられないなら、罰せられる人はいくらでもいる!

柳安安の件は、大したことではないが、小さなことでもない。

  昨日録画されたビデオが、微博にアップロードされるとすぐに話題になった。

  今のところ、蘇千瓷という当事者に出てきてもらって調整するしかない。

  以前の蘇千瓷は、彼女という「幼なじみ」に対して、多少なりとも取り入ろうとする要素があった。

  しかし昨日の「やり取り」を通じて、むしろこの蘇千瓷はそれほど単純ではないように感じた。

  恐らく、彼女は今日来ないだろう!

  案の定、唐夢穎はカフェで20分も待ったが、蘇千瓷は現れなかった。

  携帯を取り出してもう一度電話をかけたが、誰も出なかった!

  怒りが、瞬時に広がった!

  しかしすぐに落ち着いて、携帯を取り出し連絡先を開いた。

  私があなたを制御できなくても、あなたを制御できる人はたくさんいる!

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  蘇千瓷が別荘に戻ると、すぐにメイドにもう一部屋片付けるよう頼み、自分の荷物を全て主寝室の向かいの副寝室に移した。

  これら全てを終えるのに、既に1時間以上かかっていた。

  携帯を手に取ると、2件の不在着信があった。

  厲家の旧邸からだった。

  すぐに折り返し電話をすると、出たのは厲奥様だった。

  「お母様。」

  「聞いたわよ、夢穎のいとこを訴えるつもりだって?」

  蘇千瓷は一瞬驚いた。「どうしてご存知なんですか?」

  「訴えてはダメよ。」厲奥様の態度は非常に強硬だった。「唐家と厲家は長年の付き合いがあるのよ。あなたにそう簡単に壊されるものじゃないわ。すぐに手を引きなさい。」

  蘇千瓷は心の中で不満だったが、厲奥様の言葉は聞かざるを得なかった!

  「分かりました。」

  ……

  電話を切ると、蘇千瓷は心の中で不満だった。

  微博を開くと、トレンドランキングで柳安安の件が一気に下がっていた。

  元々猛烈に拡散されていたビデオと人気のトピックの多くが削除され、さらに減少し続けていた。

  ネット上には、操作する人が最も不足していない。

  どうやら、唐夢穎はすでに行動を起こし始めたようだ。

  まず厲奥様のところに告げ口をし、ネットの方も同時に対応している。

  両面作戦で、柳安安を全力で守っている。

  フフフ……