第554話:自然分娩、母子ともに無事

話し疲れて、程幽は適切なタイミングで水を差し出し、傍らで熱心に耳を傾けていた。

一方、会社に全く関わりのない厲靳南は、話を聞いて戸惑いながらも、蘇千瓷への敬服の念が尽きなかった。

三日後、蘇千瓷は柳常青に完全な企画案をPPTにさせ、会議の際に、プロジェクトの利害と投資計算について詳しく説明した。

蘇千瓷は自ら会社の社長となり、柳常青をプロジェクト総監に任命して、このプロジェクトを全権委任し、厲靳南にも会社で学ばせることにした。

案の定、柳常青の能力と成果は、皆の予想をはるかに超えていた。

わずか二ヶ月で、元の住民を全て立ち退かせ、工事が始まった。

蘇千瓷はこの期間、てんてこ舞いで、お腹もどんどん大きくなっていった。

双子を妊娠していた蘇千瓷は、八ヶ月になると歩くのもままならなくなり、思い切って自宅で出産を待つことにした。多くの事は、厲靳南か程幽がその場で処理できるものは処理し、処理できないものだけが蘇千瓷の手に渡るようになった。