最後のゴミ袋を捨て終わった後、余裏裏は空っぽの部屋を見つめ、胸が痛くなった。
突然、外からドアベルの音が聞こえた。
ドアスコープを覗くと、大家さんだった。
余裏裏は少し驚いた。大家さんの住まいはかなり遠いはずなのに、こんな夜遅くに、まさか見物に来たのだろうか?
大家さんは四、五十代の中年男性で、部屋に入るなり驚きの声を上げた。
特に鍵穴とドアを確認すると、ひどく破壊されていた。
家具、クローゼット、壁、キッチンのすべてが見るに堪えないほど破壊されていた。
大家さんの表情が次第に険しくなり、余裏裏を見て言った。「余ちゃん、君はここに何年も住んでいて、私も君に良くしてきたと思うんだが?」
余裏裏は既に申し訳なさで頭を下げていたが、この言葉を聞いて、すぐに不吉な予感がした。