第853章：自殺のチャンスをあげる

歐銘は彼女の頭を支え、両目を開いたまま、彼女を見つめていた。

余裏裏は大きな目を見開き、顔を上げて信じられない様子だった。

しかし、すぐに彼の口から温かく、湿った、もちもちしたものが彼女の口の中に入ってきた……

気持ち悪い……

余裏裏は吐きそうになった。

思わず眉をひそめ、余裏裏は力を込めて彼を押しのけようとした。

しかし、まったく無駄だった。

歐銘は片手で彼女の顔を包み、もう片方の手で彼女の背中を支え、彼女の抵抗に気づくとすぐに両腕の肘を引き寄せ、彼女の両手を固定し、全身で彼女を押さえつけ、彼女を身体の下に押し付けた。

余裏裏は眉間にしわを寄せ、見るに耐えないように目を閉じ、必死に顔をそらそうとした。

歐銘は彼女の頭を再び上向きにさせ、喉を真っ直ぐにして、流動食がすぐに自然と流れ込むようにした。

余裏裏は無意識のうちにかなりの量を飲み込んでしまい、気持ち悪さで全身が鳥肌立った。

歐銘はようやく彼女を解放し、再びスプーン一杯をすくい、彼女を見つめながら、眉を少し上げて「続ける？」と言った。

余裏裏は一度空嘔吐し、目尻から少し涙がにじみ出た。

歐銘はそれを見て、自分でスプーン一杯をすくい、食べながら言った。「何日も歯を磨いていないのはお前だぞ。俺はまだ吐いてないのに、お前は何を空嘔吐してるんだ？」

「歐銘！あなたは本当にますます気持ち悪くなってるわ！」

「お前もなかなかだな」歐銘は一口食べて、意外と美味しいことに気づいた。「こんな変わった食べ方が好きなんだな。もっと続けたいか？」

余裏裏は彼を睨みつけ、喉は乾いていたが、何も吐き出せなかった。

歐銘は一口飲み込み、口に含んだまま、彼女に近づこうとした。

余裏裏は顔をそらし、嫌悪感を露わにして叫んだ。「自分で食べる！」

歐銘はそれを聞くと、スプーンを置き、両手で彼女の脇の下を持ち上げた。

二つの高い枕を重ね合わせ、彼女をベッドの頭に寄りかからせた。

続いて、ベッドの小さなテーブルを引き寄せ、お椀を彼女の前に置き、食事するよう目で合図した。

余裏裏は素白で淡い色合いの塩粥を見つめ、苦労して手を上げた。両手はひどく疲れており、指でスプーンを握る手は少し震えていた。