第22章 あなたはこんなにお馬鹿さんなのにどうやって今まで生きてこられたの

林澈は浴室に入り、服を脱いでシャワーを浴びる準備をした。

ここの浴室は彼女の家のリビングよりも大きく、マッサージバスタブは泳げそうな感じだった。

しかし、彼女はめったにバスタブを使わず、まだ慣れていない気がした。

今日は使用人が事前にお湯を入れてくれていて、湯気が立ち上っていた。考えた末、服を脱いで慎重に入った。

湯に浸かると、やはり体が楽になった気がした。

ただ、おばさんの言葉と顧靖澤の言葉を思い出した。

秦卿はもうすぐ林莉と結婚するのだ。

秦卿と最初に知り合ったのは学校だった。彼は学校の鼓笛隊の隊長で、彼女は小太鼓奏者だった。怪我をした彼女を彼が林家まで送り届けてくれた。当時まだ痩せていた彼の体で、幼児肥満気味だった彼女を背負って林家まで運んでくれた。着いた時には汗だくで、彼女は心配そうに彼を見て、世界で一番自分に優しい人だと思った。