顧靖澤は星のように輝く目で彼女を見つめていた。まるで致命的な誘惑を持つブラックホールのようだった。そのような視線だけで、林澈は全身が燃え上がるように感じた。
風呂の湯は既に満たされていて、顧靖澤は一気に林澈を抱き上げた。
林澈は慌てて叫んだ。「あの、まだお風呂に入ってないよ。」
顧靖澤は笑いながら、彼女をドボンと巨大なマッサージ浴槽に放り込んだ。
「大丈夫、一緒に入ろう。」
「……」林澈の顔は真っ赤になった。服を脱がずに水に浸かってしまい、濡れた服が肌にぴったりと張り付いていた。その姿は更に魅惑的で、思わず強く揉みしだきたくなるような衝動を呼び起こした。
顧靖澤もすぐに水の中に入り、林澈のその姿を見つめると、目に欲望がますます凝縮されていった。
この魅惑的な小悪魔ちゃん、本当に今すぐ食べてしまいたいくらいだ!
林澈は顔を上げ、ゆっくりと覆い被さってくる男を見つめた。顔全体が熱く燃えるようだった。
「安心して、きみの体をキレイに洗ってあげるよ。どこも見逃さずに……」
「……」
——
2時間後、顧邸で顧靖澤は急いで林澈を抱えて病院へ向かった。
林澈の顔はまだ赤かった。顧靖澤は部屋着姿で林澈をしっかりと抱きしめ、表情は深刻だった。
運転手は二人を見て不思議に思い、何が起こったのか分からなかった。
しばらくして病院に到着すると、顧靖澤は林澈を抱えたまま婦人科に入った。周りを見回してから、「女性は残って、男性は全員出て行ってください」と直接言った。
顧靖澤がそう言うと、林澈の顔は一気に更に赤くなった。
中にいた人たちは逆らえず、男性たちは急いでドアを開け、見ることさえ躊躇しながら去っていった。
顧靖澤はようやく林澈を下ろした。
医師が慌てて近づいてきた。女性医師は顧靖澤の姿を見て、目に花が咲いたようだった。チラッと見てから、すぐに林澈の方を向いた。「顧さん、この方は……」
「私の妻が……」顧靖澤も少し顔をそらしてから言った。「怪我をしてしまったんです。」
林澈は顔を下げ、顧靖澤の腕の中に顔を埋めてしまいたいと思った。
顔を真っ赤にして、人目を避けたかったが、おとなしく足を開いて医師に診てもらうしかなかった。
医師が覗き込むと、すぐに状況を理解した。
彼女は更に顧靖澤をチラッと見て、顔を赤らめた。