第320章 誰がそんな風に老爺に話しかけられるのか

「そうですか、陸ちゃんったら、そんなに気を遣わなくても」と顧先德は言った。

「いいえ、これは父が北極に行った時に持ち帰った滋養品なんです。おじいさまに一つお持ちしたんです。父が言うには、とても効果があるそうですよ」

「それは本当に申し訳ない」

陸初夏は笑いながら物を取りに出て行った。

彼女が通る場所では、誰もが彼女を見つめていた。

傍らでは人々が「中にいらっしゃるのが、あの徳高き顧家のおじいさまですね」と話していた。

「ええ」

「私も初めて拝見しました。遠くからではありますが、お目にかかれて光栄です」

「そうですよ。見てください、周りの方々は皆、顧家で最も人望のある方々ばかり。顧家のおじいさまは気難しい方で、誰でも近づけるわけではないんです」

「本当ですね。今見ると、周りにいる方々は皆、顧家の中でもトップクラスの人物ばかりですね」