楊凌昕も予想外だった。中に入ってそんな光景を目にするとは。
でも、彼らは夫婦なのだから、何が起きても当然のことだろう。
ただ、彼らはもうずっと一緒にいるのに、顧靖澤はまだ林澈と映画を見ながら、あんなに親密になれるなんて、不思議だ。今でも、彼らの関係はそんなに良好なのだろうか?
それに、さっきのあの動作は、本当に艶めかしかった。
楊凌昕は思わず、もし顧靖澤の上に座っている人が自分だったら……と考えてしまう。
どれほど興奮するだろうか。
顧靖澤は、どれだけ時間が経っても情熱を持ち続けるのだろう。だって、彼はとてもセクシーで、あの顔、あの体つき、いくら見ても飽きないのだから。
楊凌昕は林澈に言った。「ごめんなさい、澈さん、邪魔してしまいましたか。」
少し邪魔だったけど……
でも、林澈は思った。彼女はちょうど引っ越してきたばかりで、ここのルールを知らないだけだ。
それに、彼女もずっとここに住むわけではなく、一時的な療養のためだけだから、林澈はどうにでも許せる。
林澈は微笑んで言った。「行きましょう、先に出ましょう。」
——
しばらくして、俞閔閔と沈悠然が一緒に家に来た。
林澈に何かあったと知って、二人は早くから彼女に会いたかったが、夫婦二人の時間を作ってあげたくて、邪魔しなかったのだ。
今回入ってきて、沈悠然は驚いて言った。「どうしたの?楊凌昕がどうしてここにいるの?」
林澈はそれを思い出すと、まだ胸が痛んだ。
「彼女は家に帰る勇気がなくて、それに療養する場所も必要で、こういう事で彼女はきっと大きな傷を負っているはずだから、人のいない所で一人で住ませるのも心配で、ここなら人も多いし、しっかり面倒を見てあげられると思って。」
「そう……でもこれは林澈のせいじゃないわ。あまり自分を責めないで。」
「わかってる。私にできることは、できる限り彼女に償うことだけ。私のせいじゃなくても、私がきっかけだったから。」
沈悠然はため息をつき、俞閔閔が続けて言った。「もうそれは置いておきましょう。でも聞いた話では、陸初夏はかなり悲惨な目に遭って、海外に送られたらしいわ。顧靖澤が彼女をどこに処分したのか、誰も知らないけど、陸家は知っていても関与しなかったみたいで、顧靖澤の好きにさせたみたい。私が思うに、顧靖澤は彼女を生かしてはおかないでしょうね。」