家に帰ると、林澈は直接王子さまを探しに行った。
数日間王子さまに会えなかったので、本当に会いたかった。
ただ、王子さまはまた少し太ったように見えて……
林澈は王子さまの肉球を触りながら、「そうだ、みんなにお土産を持って帰ってきたけど、あなたのを忘れちゃったわね……」
後ろで顧靖澤が言った。「犬にお土産なんて必要ないだろう」
「必要よ」林澈は立ち上がって言った。「じゃあ明朝一緒に買いに行きましょう」
翌朝早く、林澈は約束通り早起きした。王子さまはいつも早起きで、すでにトイレを済ませていた。林澈は装備を整えて、犬と一緒に散歩がてら買い物に出かける準備をした。
顧靖澤は林澈と一緒に、二人とも白い casual wear で外出した。
外に出て、林澈は下を見て、やっと違和感に気付いた。
二人の服装があまりにもペアルックみたいじゃない?
でも、二人とも朝早くてクローゼットから適当に服を選んだだけで、服が多すぎて面倒くさくて適当に着たら、こんなに息が合っていたなんて……
朝早く、陽の光を浴びながら一緒に外出するのは、とても気持ちの良い感じだった。
午前中だけの休憩時間で、午後はまた撮影に行かなければならないので、林澈は時間を大切にして、片手で犬の紐を持ち、もう片手で顧靖澤の腕を組んで、顔を上げて言った。「良かった、出発しましょう。散歩しながら王子さまの好きな食べ物を見て、少し買いましょう」
林澈は犬を飼った経験がなかったが、犬は骨が好きなはずだと思った。家では犬の健康のために、あまり色々なものを食べさせていなかったが、林澈は時々食べるくらいなら大丈夫だろうと考えた。好きなものを食べさせてあげたい、もし犬生がドッグフードだけなら、それは悲しすぎる。人生が白米だけというのと同じように単調で退屈だろう。
顧靖澤はただ付き合って出てきただけだった。朝の日差しは眩しく、めったにない良い天気だった。太陽が彼の白い服に当たり、蜜色の肌が映え、長い脚が際立って、見る人を爽やかに魅了する男性、これ以上目の保養になるものはなかった。
林澈は顧靖澤を見上げて、甘い気持ちになり、乙女心が爆発しそうになって、より嬉しそうに彼の腕を組んだ。
顧靖澤は隣の女性の花痴っぽい様子を感じたようで、呆れて首を振ったが、唇の端も思わず、軽く上がっていた。