第664章 私も顧靖溟を探しに行く

俞閔閔はもちろん嫌がった。「どうせ私が大統領夫人だなんて誰も知らないし…」

しかし、顧靖澤は出ていこうとする俞閔閔を最後に引き止めた。

「離して!」

「ダメだ」顧靖澤は彼女を引き戻した。「林澈はしょっちゅう電話してくる。彼女に『あなたの夫が事故に遭い、あなたも事故に遭った』なんて言えるわけがない」

「あなたは…」

顧靖澤は人に言った。「彼女から目を離すな」

俞閔閔はそこに立ち、振り返りもせずに出て行く顧靖澤を見つめていた。

入ってきた親衛隊は俞閔閔を見て、困惑していた。

俞閔閔は言った。「ねえ、あなたたちは大統領の親衛兵でしょ?私は大統領夫人よ。あなたたちは私の言うことを聞くべきじゃないの?」

大統領親衛は黙っていた。

俞閔閔は言った。「わかった…わかったわ。顧靖澤は凄いのね。あなたたちは皆、顧靖澤を恐れている…戻るわ、戻る。どうせ私はこの大統領夫人も…すぐに辞めることになるし、大統領がいなくなれば、大統領夫人なんて何の役に立つの」