「……」
男の長身で凛々しい姿がバスルームに入るのを見て、喬綿綿は数秒間呆然としたあと、顔に熱気が立ち上った。
彼女の白くて柔らかな小さな顔が、少しずつ赤くなっていった。
つまり……
彼は自分を訪ねてくる時、すでに今夜ここに泊まるつもりだったの?
この男は……早くから今夜彼女と一緒に寝る計画を立てていたのだろうか。
バスルームの明かりがついた。
すぐに、シャワーの水音が聞こえてきた。
バスルームのガラスドアはすりガラスになっていて、外から中を見ても何も見えない。
しかし、ぼんやりとした影は見えた。
喬綿綿が顔を上げると、墨夜司の姿が見えた。ガラスドア越しに、男は服を脱いでいるようで、上着を脱ぐと、上半身のラインが流麗で、セクシーだった……