第150章 天性が芸能界向きの人

ただの代役にすぎないのに。

  スターエンターテインメントの人が直接電話をかけてくる必要なんてないはずだ。

  連絡するなら、彼女を紹介した人が彼女に連絡するべきだろう。

  そして最も重要なのは、彼女がこれまで代役の仕事を引き受けたことがないということだ。

  彼女はずっと前から、いつも協力している事務所に代役は引き受けないと言っていた。

  だから、彼女からそのような要求がない限り、相手が彼女を代役として紹介することはないはずだ。

  先ほど電話を受けている間は、細かく考える余裕がなかった。

  今じっくり考えてみると、どこか違和感があるように思える。

  「スターエンターテインメントは大手企業だよ。多くの一線級の芸能人が所属しているんだ。あなた、そこの面接を受けたことある?」