「どうぞ、早く言ってください。お役に立てることなら、何でも全力で取り組みます!たとえ刃の山を登り、火の海に飛び込むようなことでも……」
「黙れ、無駄口を叩くな」
「……いや、二哥、結局何の用事で私を呼んだんですか?まさか、急に私のことが恋しくなったとか?」
「ああ、ちょっとした用事だ」
「……それは?」
墨夜司は数秒躊躇してから、ゆっくりと口を開いた。「もし誰かが無意識に間違いを犯して、相手に傷を与えてしまったとする。今、それを償いたいと思っているんだが、どうすればいいだろうか?」
言少卿の方は数秒沈黙した後、答えた。「それは、どんな事柄かによりますね」
墨夜司は眉間にしわを寄せた。「どんな事柄かは気にしなくていい」
言少卿「……」
「二哥、それじゃあ困りますよ。何の事かも言わずに、アドバイスを求められても。こうしましょう。償いたいのなら、相手が一番必要としているものを考えてみてはどうでしょうか。彼女が欲しいものを、あげればいいんじゃないですか」