彼女はものすごい速さで、あっという間に、トイレに入り、ドアまで閉めてしまった。
求愛中だった墨夜司は「……」
トイレに滑り込んだ小さな影を見て、彼はまず数秒呆然とし、その後顔を曇らせて体のある部分を見下ろした。
その部分は、まだ待機状態のままだった。
彼には信じられなかった。最後の一歩まであと少しだったのに、押しのけられたなんて?
求愛の過程で、自分の妻に押しのけられたなんて?!
もしかして、彼女を気持ちよくさせられなかったから、嫌われたのか?
そう考えると、彼の顔は暗くなった。
*
喬綿綿は急いでトイレに駆け込むと、すぐに体に巻きついていた布団を脱ぎ捨てた。
数分後。
本当に生理が来たことを確認した彼女の気持ちは、言葉では言い表せないものだった。