二人の店員は彼のその行動を見て、また驚いた。まるでこの時になってようやく、彼の隣にもう一人いることに気づいたかのようだった。
喬綿綿に視線を向けると、思わず目を見張った。
男性の容姿は非常に優れていたが、彼の隣の女性もまた、人目を引く超絶美女だった。
二人の外見は、極めて釣り合っていた。
二人の店員は、このカップルの容姿レベルは芸能界のセレブたちよりも高いと感じた。
*
喬綿綿はしばらく見て回ったが、適当なものは見つからなかった。
実際、気に入ったものが何点かあった。
しかし、後で価格を見ると高すぎて、すぐに諦めてしまった。
ここのバッグは最低でも数百万円もする。たとえそのお金があっても、彼女には買う気にはなれなかった。
以前買ったバッグを思い出すと、ほとんどが数千円程度のものだった。
彼女は薑洛離にバッグを見せるだけで十分だと決めた。薑洛離は何年も彼女を助けてくれて、今回も彼女のおかげで女性三番手の役を得ることができた。喬綿綿は彼女にしっかりと感謝の気持ちを伝えたかった。
その時、薑洛離が受け取りを拒否したら、お金を払っていないと嘘をつくつもりだった。
墨夜司が買って帰ってきたけど、買いすぎて使い切れないと嘘をつくつもりだった。
喬綿綿は自分のためにこんな高価なバッグを買うのは惜しいと思った。
しかし、友人のために買うなら惜しくなかった。
特に薑洛離は確かに彼女を多く助けてくれた。今や彼女は数十億円を持つ小金持ちになったのだから、友人に少し高価なバッグを買うくらいは問題ないはずだ。
最初の店で少し見回ったが、喬綿綿は適当なものを見つけられず、彼らはまた別の店に行った。
女の子が買い物をする時は、いくつかの店を比較するのが好きだ。
たとえ気に入ったものを見つけても、他の店にも行って、もっと好きなものがないか見てみたいものだ。
喬綿綿は3つの店を連続して回ったが、まだ選べなかった。
3つ目の店を出た時、墨夜司は我慢できずに尋ねた。「気に入ったものは見つからなかったの?」
さっき、彼女がいくつかのバッグを気に入っているように見えたし、バッグを手に取って店員に価格を聞いていたのを確かに見ていた。
聞いた後、しかし買わなかった。