「花屋の店員さんです。」
「イケメンがあなたに花を贈ってくれたの?」
「……うん。」
「わぁ、イケメンって本当にロマンチックね。」薑洛離は羨ましそうに言った。「彼みたいな男性は、女性に花なんて贈らないと思ってたわ。」
喬綿綿:「……」
花を贈るだけでロマンチックなの?
でも、最初に墨夜司から花をもらった時、彼女も薑洛離と同じ反応だった。
女性に花を贈るなんて、墨夜司らしくないと思っていた。
*
喬綿綿は花屋の店員に寮の住所を伝えた。彼女と薑洛離が寮の入り口に着いたとき、女子学生たちが群がって何かを見ているのが目に入った。
人だかりの中から、時々感嘆の声が聞こえてきた。
「何を見てるのかしら、なんでこんなに人が集まってるの。」薑洛離は人だかりを見るのが好きな性格で、すぐに喬綿綿の手を引いて近づき、にこにこしながら言った。「ちゃん、私たちも見に行きましょう。」