第469章 綿綿、これはあなたの友達ですか?

言少卿は呆然とした顔で「彼女は私のことを言さんと呼んだの?」

「はい……」

「うわっ!」言少卿の額に冷や汗が浮かび、驚いた様子で飛び上がりそうになった。「まさか姉さんじゃないよな?!」

でも、姉さんがこんなに上手く歌えるはずがない。

姉さんの声がこんなに甘くて、こんなに可愛らしいはずがない。

今まで気づかなかったのはなぜだろう。

言少卿が最初に姉を疑ったのには理由があった。

彼のことを言さんと呼ぶのは数人しかいない。おばあさん、母、沈柔を除けば、若い女性では姉しかいないのだ。

ウェイターは言お嬢様の顔を見たことはなかったが、先ほどの女の子が言お嬢様であるはずがないと推測できた。

年齢も容姿も雰囲気も似ていない。

「言坊ちゃま、あれはとても若いお嬢さんでしたよ。言お嬢様ではないと思います」