第471章 あなたの体から何の香りがするの?

沈柔は顔色を悪くし、唇を噛みしめ、心の中で火が燃えているかのように、怒りと嫉妬の感情が同時に心に湧き上がった。

彼女は腹立たしげに宮澤離を睨みつけ、そして振り向いて、言少卿を鋭く睨みながら怒って言った。「いいわ、二人とも帰りたくないのね?なら私一人で帰るわ!」

そう言うと、怒りに任せて個室から飛び出していった。

「柔柔、待って!」言少卿は個室から出て行った沈柔を見て、急いで宮澤離の背中を叩いた。「四さん、何をぼんやりしているんだ。柔柔が怒って出て行ったぞ、早く追いかけろよ。」

宮澤離のこの様子は、言少卿を本当に不安にさせた。

こいつ、完全に様子がおかしい。

普段なら、沈柔がいれば、彼の注意は全て沈柔に向けられるはずだ。

沈柔以外は、彼の目には透明な存在のようなものだった。