彼女が音声メッセージを送ってから、しばらくの間、墨夜司からの返信はなかった。
喬綿綿は彼が忙しいのだろうと思い、それ以上メッセージを送ることはしなかった。
墨夜司が食べたいと言おうが言うまいが、二人分買っておこうと考えた。
彼が食べないなら、全部自分で食べればいい。
喬綿綿が墨夜司は会議に行ってもう返信はないだろうと思っていた時、WeChatが「ピン」と鳴り、男からの返信が届いた。
最愛のだんな:ケーキは食べたくない、あなたが食べたい。いいかな?
喬綿綿は突然表示されたこのWeChatメッセージと見慣れないユーザー名をしばらく見つめ、やっと墨夜司からのメッセージだと気づいた。
「最愛のだんな」という文字を見て、口角が引きつり、ユーザー情報を開いてみると、やはりこれは設定された名前だった。