第605章 あなたは宮さまと友達だったのね

女色に溺れて、まともな仕事もしない。

魏徵は突然気づいた。今まで女性に全く触れず、女性に全く興味を示さなかった男が、ある日突然女性に興味を持ち、触れ始めると、普通の男性よりも何倍も恐ろしいものになるということを。

彼の墨社長は、まさにその生きた例だった。

このような男性が恋をすると、本当にべたべたしすぎて耐えられないほどだ。

「えーと、墨社長、若奥様」魏徵は頭を下げたまま、まともに見ることもできなかった。

独身の彼にとって、このような甘い光景を見るのは恥ずかしかった。

墨夜司は彼のもじもじした様子を見て、オフィスから蹴り出してやりたかった。

しかし、この若者にはまだ使い道があると思い、我慢した。

「ちょっと調べてほしいことがある」怀の中の女性を見下ろし、ネット上で彼女を中傷する様々な悪評を思い出すと、男の整った深い顔に冷たい色が浮かび、声を沈め、目に危険な色が走った。「最初に噂を流したウェイボーアカウントをよく調査しろ」