第607章 あなたと四さんの関係が急に良くなったの?

ただの通りすがりの人:確認したところ、宮さまはウェイボーに登録してから投稿はたった五回だけで、フォローリストにもこの女性はいないのに、わざわざウェイボーで彼女のために弁明するなんて...きっと並々ならぬ関係なのでしょう。

琪琪:宮さまの彼女なのかしら?

アロさん:彼女かどうかは分かりませんが、知り合いであることは間違いないでしょう。宮家の若き支配者は親切な人ではありませんから、知らない人のために弁明するはずがありません。

喬綿綿は読み進めるうちに、頭上からの視線がますます冷たくなっていくのを感じた。

顔を上げると、墨夜司が彼女のスマートフォンを見つめているのが分かった。

表情が、また良くなさそうだった。

彼女は急いでスマートフォンの画面をロックした。

「あの...えーと...宮澤離はどうして私のために弁明してくれたのかしら?もしかして、あなたが頼んでくれたの?」

どう考えても、それしか可能性がないと思った。

宮澤離は彼女のことを好きではないけれど、墨夜司とは親しい友人だ。

その面子があるから、きっと協力してくれたのだろう。

「違う」しかし、男は不機嫌そうに否定した。

「あなたが頼んだんじゃないの?」喬綿綿は目を見開いて、さらに好奇心をそそられた。「じゃあ、どうして私を助けてくれたの?」

墨夜司は唇を引き締め、鼻から冷ややかな声を出した。「知るものか。お前と四さんの仲が急に良くなったのか?」

「...違います」

喬綿綿は素早く否定した。「あなたが頼んでくれたと思ってたの」

墨夜司は唇を引き締めしばらく黙った後、スマートフォンを取り出した。「どういうことか聞いてみる」

*

一方その頃。

宮澤離が喬綿綿のために弁明したウェイボーの投稿を見た沈柔は、せっかく整えたネイルを折ってしまうほど怒っていた。

彼女の不安は、現実となったのか?

宮澤離まで、喬綿綿に夢中になってしまったの?

宮澤離のことを誰よりも分かっているつもりだった。彼は決して、人の面倒を見たがる性格ではない。

幼い頃から一緒に育った友人たち以外に、いつ部外者の面倒を見たことがあっただろうか?

それなのに、ウェイボーで弁明までして。

こんな派手なやり方で...

喬綿綿のことを好きになった以外に、他の理由が思い浮かばなかった。