たとえ彼を怒らせることになってもかまわない。
彼一人を怒らせる方が、彼の大勢の女性ファンを怒らせるよりましだ。
「綿綿さん、さっきコメント見てきたの?」ナナは喬綿綿の表情がおかしいのを見て、きっとコメントを見たのだろうと察した。
あのコメントは本当に怖かった。
彼女もさっき驚いてしまった。
「うん」喬綿綿はウェイボーを閉じ、もうあのコメントを見たくないと思った。「今の男性芸能人のファンって、みんなこんなに狂気的で怖いの?」
「そうでもないわ」
ナナは少し考えて言った。「ガールフレンドファンと嫁ファンはずっと怖いものだけど、塗一磊の女性ファンは他の男性芸能人のファンよりもっと何倍も怖いわ。彼はアイドル路線ではないけど、あの顔は若い女の子を夢中にさせるものがあるから」