第176章 養えないわけじゃないんだ

  この食事で白箐箐はまた2杯の肉を食べた。胃にこれ以上何も入らなくなるまで食べ、まだ2杯食べたいと思っていた。唇を舐めながら、白箐箐は物足りなさそうに言った。「今日初めて肉がこんなに美味しいことに気づいたわ!満足!」

  「お米が好きじゃなくなったの?」パーカーは落胆した。彼は米袋から20粒以上の籾を選び出し、他の人と交換してもっと手に入れようと思っていた。自分の手で育てたお米を箐箐に食べてもらいたかったのに、彼女は今は好きじゃなくなったのだろうか?

  そうか、蛇獸が箐箐にたくさん持ってきたから、きっと飽きてしまったんだろう。

  白箐箐は首を振り、はっきりと言った。「もちろんそんなことないわ。ご飯は絶対に飽きないわ」10年以上食べてきたんだから、この食習慣は変えられない。

  パーカーはほっとして、嬉しそうに言った。「それならよかった」

  白箐箐はパーカーを一瞥した。不思議だ、パーカーはメスがお米を食べるのをとても嫌がっていたはずなのに、どうして態度が変わったのだろう?

  「私がご飯を食べるのを嫌がらなくなったの?」

  パーカーは白箐箐を連れて帰ってきたときに言ったことを思い出し、自分のケチさに赤面した。ごまかすように口に食べ物を詰め込んで、「家にたくさんお米があるんだから、食べないと無駄になるだろ」

  「食べたくないなら売ればいいじゃない」白箐箐は気にせずに言った。「塩はとても高いんでしょう?塩と交換できるわ」

  パーカーは首を回して白箐箐を睨みつけた。「売るんじゃない」

  白箐箐は疑わしげにパーカーを見た。パーカーは顔を背け、もごもごと言った。「お前を養えないわけじゃないんだから、何を売るんだ」

  白箐箐の心に甘い気持ちが湧き上がった。彼女が良くないものを食べるのが惜しいだけなのに、なんてつれないんだろう。

  彼女は頭を下げて笑い、パーカーの嘘を暴くことはしなかった。

  外では「サァサァサァ」と細かい雨が降っていた。石の家の隣の木の小屋には20羽以上の短翅鳥がいて、雨が小降りになったせいか落ち着きがなくなっていた。足につけられた蔓を引っ張って必死に外に飛び出そうとし、とてもうるさかった。