秦亦凡はまるで奪うかのように急いで受け取り、すぐに開けた。
包装の中のヒスイの本来の姿を見たとき、彼は驚愕し、呆然とした。顾宁を見つめ、信じられない表情で言った。「これ、これは福祿壽······」
しかも、こんなに大きな塊だ。
みんなの目には、福祿壽はエメラルドグリーンと同じくらい貴重なものだ!まさに値段がつけられないほどだ。
「そうだ。4つのブレスレット、4組のイヤリング、4つの玉のペンダント、それに1つの玉の指輪を作りたいんだ。玉の指輪は君の親指のサイズでいいよ。残りは、まだいくつかのペンダントかイヤリングが作れるんじゃないかな」と顾宁は言った。
秦亦凡はそれを聞いて、深く息を吸い込んでから落ち着いた。「デザインは私たちの《倚翠軒》に任せるんですか?」
「そうだ。玉のペンダントは、一つは蛇、一つは牛、一つはうさぎ、一つは龍を彫ってほしい」これらはすべて顾蔓、顧晴、顾宁、姜心悅の干支だった。
「この順番で、裏側にそれぞれ蔓、晴、寧、悅の文字を刻んでほしい。4つのブレスレットの内側にも同様に、これら4つの文字を刻んでほしい。私はすでに紙に書いておいた。イヤリングについては特に要求はないが、あまり一般的すぎないようにしてほしい。玉の指輪の内側には'旭'という文字を刻んでほしい。残りのヒスイは、何のアクセサリーにしてもいい」
「はい」と秦亦凡は答えたが、何か言いたげな様子だった。
顾宁はそれを見て、何か困難があると思い、尋ねた。「何かあれば言ってくれ」
秦亦凡はまだ少し言いにくそうだったが、考えた末、口を開いた。「残りのヒスイで作ったアクセサリーも誰かにプレゼントするんですか?」
「売るつもりだ」と顾宁は言った。
それを聞いて、秦亦凡は喜び、急いで尋ねた。期待に満ちた様子で。「じゃあ、残りのヒスイを私に売ってもらえませんか!」
秦亦凡が福祿壽翡翠が欲しいのは、商売のためではなく、自分の母親のためにイヤリングとペンダントを作りたかったからだ。