第139章 搾取を実行することを厭わない

聞いて、冷少霆は徐景琛に冷たい眼差しを向けた。徐景琛は身震いしたが、不満そうに睨み返した。彼は間違ったことを言っていないのだから。

実は、冷少霆も自問していた。いつからこんなに親切になったのだろうか?

しかし、彼はいつ親切ではなかったのだろうか?

彼の身分、こなしてきた任務は、常に悪を除き善を広めることではなかったのか?

「彼は今まで親切だったことがないのかしら?」顾宁は徐景琛に尋ねたが、冷少霆をからかうように見つめていた。

「そうでもないですよ。大事なことに関しては積極的ですが、個人的な事となると、本当に見たことがありません」徐景琛は正直に答えた。

いわゆる大事とは、任務のことや、その他の犯罪行為に遭遇した際のことだ。そういう時は本当に積極的に解決するのだ!しかし個人的な問題となると、誰かが私事で頼み事をするのは難しい。天に登るよりも難しいくらいだ。