第480章 彼らの家族はどんな人?

「梁きょく長、こんにちは。実は昨日、私の母と叔母の美容院が荒らされまして、証拠も手に入れましたので、通報に来ました」と顾宁は言いながら、USBメモリを取り出して梁有博に渡した。

梁有博は顾宁の母と叔母の店が荒らされたと聞いて、これは大変だと思い、急いでUSBメモリを受け取って確認した。

USBメモリには証拠だけでなく、彼らが店を荒らす監視カメラの映像も入っていた。

USBメモリの中身を見た梁有博と袁吉松は非常に怒った。この秦麗玲は、商売のために青幫の者を雇って人の店を荒らし、さらに人まで傷つけるとは。

「顧ちゃん、お母さんたちの怪我の具合はどうだ?」と袁吉松は心配そうに尋ねた。彼は最初、店を荒らしただけだと思っていたが、人まで傷つけられていたとは思わなかった。しかも、見たところ軽傷ではないようだった。

「最初はかなり深刻でしたが、ご存知の通り、私が薬を持っていましたので、服用後は良くなりました。でも、もし薬がなかったら、母の怪我は、大げさではなく、頭部の神経損傷を引き起こしていたかもしれません」と顾宁は真剣に言った。もちろん、これは少し誇張した言い方だったが、顾宁は秦麗玲を厳しく罰したかったのだ。

顾宁の持つ神秘的な効果のある薬については、彼らも知っていたので、顾宁の言葉を疑うことはなかった。また、映像からも見て取れたように、顾蔓の頭部への衝突は本当に軽くはなく、多量の出血もあった。頭部は人体の脆弱な部分であり、このような強い衝撃を受ければ、神経損傷どころか、死に至る可能性すらあることは周知の事実だった。

「顧お嬢様、ご安心ください。この件は厳正に処理させていただきます」と梁有博は顾宁に厳かに言った。この「厳正に」という言葉は、もちろん顾宁への約束であり、秦麗玲を軽く済ませることはないという意味だった。

「では、梁きょく長、よろしくお願いいたします」と顾宁は丁寧に言った。

「当然のことです、当然です」と梁有博は答えた。

顾宁はこの件を梁有博に任せた後、帰宅の挨拶をした。

顾宁が去るとすぐに、梁有博は秦麗玲の逮捕を命じた。

秦麗玲は事が上手くいったと思い、得意になっていたところに、突然警察が来て逮捕され、そこで初めて事が失敗したことを知った。