第617章 イケメンの素質

彼と顾宁に付き合いがなければ、顾宁が彼にこの件を話さずに事を大きくしていたら、上層部は必ず調査に入っていただろう。

彼らは権力を持っているとはいえ、全ての権力者が彼らの味方というわけではなく、むしろ強敵も少なくなかった。

この件が蔣正華の利益にならなくても、部下が過ちを犯したのは事実で、彼も当然責任を追及されることになっただろう。

蔣正華はこの件を知り、重要視せざるを得なくなり、すぐに秘書に調査を命じた。

果たして、記録には康來寧製薬会社の薬品検査記録があり、不合格と記されていた。

秘書はすぐに薬品と化粧品の検査担当者を呼び、局長室へ向かった。

担当者は蔣正華が康來寧製薬会社の件に関与していることを知ると、恐れをなして直ちに白状した。

康來寧製薬会社の薬品と化粧品には何の問題もなく、オフィス主任に指示されてそうしたのだと。