第691章 まさに救いようがない

顾寧は少し考えて、せいぜい時々透視を使って顾蔓が出てきたかどうか確認すればいいと思い、うなずいて同意した。

顾寧の同意を得た冷少霆は当然喜びを隠せず、急いで鍵を取り出して車のドアを開けた。

車内は狭いスペースで、自由に動くことはできないが、それなりの楽しみがあった。

二人が車に乗り込むと、冷少霆は顾寧を抱きしめ、彼の膝の上に座らせた。向かい合って見つめ合う二人は、灯りがなくても互いの表情や眼差しをはっきりと見ることができた。

顾寧は目の前の凛々しくハンサムな男性を見つめた。整った深い目鼻立ち、通った鼻筋、美しい薄い唇、とても魅力的だった。

初めて彼に会った時から魅了されていた。いや、彼を見るたびに魅了されるのだった。

「どうした?俺に魅了されたか?」男性は唇の端を上げ、普段は氷山のような彼が笑うと、言葉では表現できない魅力があった。