第753章 また目をつけられた

その後、顧寧の賭けはどんどん大きくなり、数千万を勝った後、ついに誰かが顧寧を訪ねてきた。

やって来たのは背広を着た二人のボディガードで、体格のいい男たちだった。普通の人なら見ただけで恐怖を感じるだろう。

もちろん、顧寧は例外だったが。

「お嬢さん、我々のマネージャーはあなたのギャンブル技術に感服し、上階の個室でいくつか勝負をしたいとのことです」黒服のボディガードが顧寧に言った。言葉は丁寧だったが、態度はかなり強引だった。

そして勝負と言っているが、実際に何をするのかは、カジノに慣れている人なら誰でも知っていることだ。あれだけ勝てば、呼び出されるのも当然だろう。

皆が同情の目で顧寧を見つめ、齊子越と牧文祁も心配し始めたが、唐雅心はむしろ彼女の不幸を喜んでいた。

ふん！生意気な態度をとるからだ、報いを受けるがいい！

「唐さん……」齊子越はすぐに前に出て、顧寧に忠告しようとした。チップを返せば問題ないと言おうとしたが、すぐに唐雅心に引き止められた。「行っちゃダメ」

齊子越が動く前に、顧寧はすでに答えていた。「わかりました！」

顧寧はまったく恐れる様子もなく、落ち着き払っていた。そして心の中で、戚天麟は本当に負けず嫌いだと感じていた。誰かが金を勝つと、すぐにトラブルを起こすのだから。

実際、ほとんどのカジノがそうで、特に珍しいことではなかった。

そして、顧寧は黒服のボディガードについて行った。

齊子越は唐雅心に止められたため忠告できず、またキリン団を恐れて過度な行動もできなかった。牧文祁も同様で、ただ顧寧が黒服のボディガードと一緒に行くのを見守るしかなかった。

皆は顧寧が連れて行かれる理由を知っていたが、キリン団の人々を怒らせることを恐れて、誰も議論しようとはしなかった。

しかし様々な理由から、齊子越は顧寧を心配し続け、階段のところをずっと見つめ、彼女が戻ってくるのを期待していた。

しかし、唐雅心は不機嫌になり、怒って問いただした。「齊子越、あなた一体どういうつもり？なぜたった一度会っただけの女にそんなに関心を持つの？もしかして、彼女に気があるんじゃないの？」

あの女はあんなに美しくて、賭石もギャンブルも上手だし、齊子越が彼女に惹かれないとは言い切れないと思った。