049 初めて会った時のように

騒がしい声が次第に遠ざかっていった。

　　雲詩詩は苦労して上半身を起こし、重たい頭を上げた。ぼんやりとした視界で周りを見回すと、目の前の世界全体が逆さまになっているように感じた。

　　体全体が力を失ったかのように、熱くてだるかった。周りに誰もいないのを確認すると、自分がどこにいるかなど気にする余裕もなかった。

　　この苦痛は彼女の最後の理性さえも失わせ、震える手を伸ばし、苦しそうに身につけているワンピースを引き裂いた。

　　入り口に、背の高くすらりとした影が一歩踏み入れた。男の圧倒的な高さと威圧感が迫り、スイートルームに現れた瞬間、天地がたちまち狭くなったかのようだった。

　　「バタン」という音とともにドアが閉まり、再び部屋は暗闇に包まれた。

　　広々としたスイートルームには、彼女の息苦しいほどの荒い息遣いが響いていた。

　　妖艶な赤色をした艶やかな唇から、うっとりとした呼吸が絶え間なく漏れ出し、柔らかな吐息とともに、人の心臓を高鳴らせた。

　　とても苦しい、まるで体の中に巨大な穴があいているかのように、どうしてもその空虛を埋められない苦しさだった。

　　彼女は両手をむやみに空中で振り回し、何かを掴もうとしているようだったが、今の体が一体何を必要としているのかわからなかった！

　　空っぽだ、空っぽだ、深い淵だけが残されたような感覚だった！

　　彼女は手を伸ばし、激しく自分の体を抱きしめた。力を込めて抱きしめ続けることで、その恐ろしい欲望を抑えられるかのようだった。しかし、触れるたびに体の中を刺激的なしびれが走り、体が制御不能なほど興奮してしまうのだった！

　　慕雅哲は暗闇を踏みしめ、ゆっくりと彼女に近づいていった。ベッドの側まで来ると立ち止まり、頭を下げた——

　　アンティークな照明の下、白いシーツが彼女の腰に絡みついていた。

　　今や雲詩詩の服装は乱れ、黒色のショルダーストラップが丸みを帯びた肩から滑り落ちていた。異様な紅潮した顔色で、色っぽい目つきをし、力なく衣服を引き裂こうとしており、非常に苦しそうだった。

　　慕雅哲は冷たい表情で彼女を観察したが、何の動きも見せなかった。次第に冷たくなっていく視線で、こんな形で再会することになるとは思いもしなかった。