223 目覚め

窓は少し開いていて、カーテンの一角が風にそよいでいた。新鮮な風が部屋に入り込み、旖旎な空気を吹き払った。

  意識が徐々に戻ってくると、雲詩詩はベッドに仰向けに横たわっていた。腰と腹部は信じられないほど痛み、特に太ももの付け根は引き裂かれるような痛みが残っていた。

  ベッドの片側はすでに空いていて、彼はもう去ったのだろう。

  これで、彼女は思う存分大きなベッド全体を占有できるようになった。

  手を伸ばして布団を引き上げ、雲詩詩は自分の全身を覆い隠した。心の中で恥ずかしさと怒りが入り混じり、ベッドの上で転げ回るが、心の中は虛ろだった。

  かすかに、彼女は再び男の体から特有の香りを嗅ぎ取った。

  心の中で突然嫌悪感を覚えたが、今この瞬間、彼女には布団をはねのける力さえなかった。