252 離婚

車が病院の入り口に停まると、雲詩詩は急いで降りて、入院棟へと小走りで向かった。

  慕雅哲は車を停めると、彼女を追いかけて急ぎ足で進んだ。

  入院棟に入るやいなや、彼女は急いで携帯電話を取り出して李翰林に電話をかけようとしたが、バッテリーが切れて電源が切れていることに気づいた!

  雲詩詩は少し苛立たしげに唇を噛んだ。彼女はうっかりして、部屋番号が書かれたメモを持ち歩くのを忘れていた。今や広大な入院棟で、佑佑が何階の何号室にいるのかわからず、仕方なく勇気を出してナースステーションに向かった。

  ちょうど半分ほど歩いたところで、後ろから声をかけられた。

  「詩詩!来たの?!」

  雲詩詩は驚いて振り返ると、後ろに立っていた李琴が驚いた表情で彼女を見ていた。彼女の表情は少し硬くなり、また少し驚いた様子だった。