458 二寶ちゃんの甘え合戦(1)

このような怪我で、腕を治療する時、他の子供だったら、きっと大泣きしていただろう。そばには看護師が絶えず慰めていなければならなかっただろう。

小さな怪我とはいえ、治療する時の痛みは相当なもので、臆病な子供たちを怖がらせるには十分だった。

しかし、この二人のちびっ子は、驚くほど我慢強く、まるで競争でもするかのように、誰一人泣き叫ぶことはなかった。

二人のちびっ子が手がかからなかったおかげで、医師も随分と楽だった。簡単な治療をすぐに終えると、雲詩詩の前で褒めずにはいられなかった。「お子様たちは本当に勇敢ですね。一度も泣かなかったなんて。」

雲詩詩はそれを聞いて、喜ぶべきか悩むべきか分からなかった。

六歳の子供たちが思慮深く、素直で、成熟していると他人に褒められることに、おかあさんとしては、嬉しい反面、複雑な気持ちにもなった。