462 二寶ちゃんの愛情争い(5)

目を開けると、そこは真っ白な世界で、眠りの中でも果てしない暗闇が続き、絶え間なく漂う消毒液の匂いは、彼が最も嫌う臭いだった。

彼が見る陽の光は、たいてい病院の窓辺に立って眺めるものだった。彼はまだぼんやりと覚えている。病院の窓の外には、広々とした芝生があった。

お見舞いに来た多くの子供たちが芝生の上で思い切り走り回り、遊び、手に風船を持って追いかけっこをしていた。

うっかりすると、風船は手から離れて、高く高く空へ舞い上がっていった。

彼は頭を支えながら、じっとその風船が飛んでいくのを見つめ、やがて見えなくなるまで見送っていた。

それは、あの頃の数少ない楽しみの一つだったのかもしれない!

雲詩詩は彼の顔色が少し青ざめているのを見て、悲しい思い出を思い出したのだと分かった。

佑佑も自分の体が弱いことを知っていた。彼も遊びたかったが、幼い頃から醫師に言われていた。過度な運動は避けるように、さもないと心臓の血流不足や呼吸困難を引き起こし、最悪の場合ショックを起こす可能性があると。

そのため、彼を外で他の子供たちと遊ばせることは少なく、ほとんどの場合は知育玩具で一緒に遊んでいた。

雲詩詩の丁寧な養育のおかげで、彼の体調は徐々に良くなっていった。

雲詩詩は優しく微笑んで言った:「でも佑佑、そんな風に考えないで。ママは彼と六年間離れていたから、本来二人に分けるべき愛を、全部あなたに注いできたの。」

「えっ……」雲天佑は表情を固くした。

そうだったのか?

むしろ、自分が慕奕辰の愛情を独占していたということなのか?

雲詩詩は続けた:「今日、あなたはママに、お兄ちゃんが助けてくれたって言ったわね。」

佑佑はぼんやりと頷いた。確かに、慕奕辰が彼を救ってくれた。

彼がいなければ、想像もできない結果になっていただろう。

そして、彼の心の中では明らかだった。あの殺し屋は、明らかに彼を狙っていたのだと!

この件については病院に向かう途中からずっと考え続けていた。とても不可解に思えた。雲詩詩には疲れたから少し寝ると言ったものの。

目を閉じても、頭の中はこの件のことでいっぱいだった。

不審な点が多すぎる。