第37章 追い出される

翌日の朝、Secretマガジン本社にて、唐寧は7時半には受付の案内で、Secretの会議室で待機していた。韓若雪たちより丸30分も早かった。

しかし、墨雨柔は唐寧がまだベッドで寝ていると推測していた。

ところが、彼らが会議室に到着したとき、唐寧はすでにそこで長時間待っていた。

韓若雪は少し驚いた表情を見せた。元々唐寧が9時に到着すれば、会議室にも入れず、彼女が意図的に会議時間を遅く伝えたことも知る機会がないだろうと思っていた。しかし、今唐寧が早めに到着したことで、彼女が唐寧を排除しようとした目的は、唐寧もだいたい察しているだろう。でも、それがどうした?彼女がこのイベントの企画者なのだ。彼女の思い通りにできる。他人には口を出す余地はない。

「唐寧、こんなに早く来て何をするつもりだ?」墨雨柔は鼻を鳴らした。韓若雪の計画は唐寧に影響を与えていないようだった。

「友人が道中だったので、出勤途中に送ってくれただけです。」唐寧は相変わらず冷静に説明した。

「もう話はやめましょう。会議がもうすぐ始まります。」韓若雪は二人に静かにするよう促した。

その後、Secretの責任者が会議室に入ってきた。40代の中年女性で、後ろに2人の助手がついており、常に高々と積み上げられた書類を抱えていた。

「若雪、この2人のモデルの資料は見ました。」その女性は唐寧と墨雨柔を一瞥してから続けた。「でも、彼女たちのうち1人だけを選びたいわ。みんな時間が貴重だから、遠回しな言い方はしないわ。墨雨柔を選びます。唐寧というモデルは、私たちの撮影テーマにあまり合っていないわ。」

相手は直接唐寧の履歴書をテーブルに投げた。

「唐寧を使わなくても構いません。他のモデルもいますから、選んでいただけます。」事態は韓若雪の予想通りだった。結局のところ、これは彼女が長期間相手の耳元で唐寧の欠点を吹き込んだ結果だった。だから、彼女は直接彼女の手下のモデルの資料を相手に渡した。唐寧を切り捨てるだけでなく、非常に徹底的に利用し、墨雨柔を助けただけでなく、自分の手持ちのモデルも押し出した。

「まず見てから決めます。」相手は助手に資料を渡し、立ち上がろうとしたが、唐寧が声をかけて引き止めた。

「米娜さんのおっしゃる撮影テーマとは、何でしょうか?」