第295章 二代目坊ちゃんがまた写真を流出させた

星皇会長室。

　　権お父さんは芸能ニュースを見て、ため息をつきながらテレビを消し、内線で秘書に伝えた。「権社長をここに呼んでくれ」

　　「権会長、大変申し訳ございませんが、権社長は会社におりません……」女性秘書は恐る恐る答えた。

　　権お父さんは思わず胸に手を当て、憂鬱で息苦しくなった。「すぐに人を派遣して探せ。海瑞が午後3時に記者会見を開くそうだ。権燁の出席を要求している。あの不肖の息子に星皇の利益を損なわせるわけにはいかない」

　　「はい、権会長」

　　秘書は電話を切り、すぐに権燁に連絡を取った。

　　しかし、当の本人は、この件を全く気にも留めていなかった。相変わらず海に出かけ、モデルを抱き、二代目坊ちゃんの浪費癖を露わにしていた。

　　この時、権燁は海上で悪友たちと酒を飲んでいた。数人の御曹司がシャンパンを掲げて権燁を嘲笑した。「海瑞の人たちとお前の親父がお前を探し回ってるぞ。坊ちゃん、こんな大騒ぎを起こして、帰ったら親父にボロボロにされるんじゃないか？」

　　「それに、午前中の『邪童』の発表会の後、墨霆はお前のことなんて全然知らないって言ってたぞ。お前のあの写真とか、あのエロい詩とか、他人にとっては何の意味もないってさ」

　　「兄弟、まさか本当に非道にもモデルを陥れようとしたんじゃないだろうな？それじゃあ格が下がるぞ？」

　　権燁の顔色が赤から白へ、そして白から青へと変わっていった。

　　「セイキョウに戻る」

　　「まさか本当に海瑞の記者会見に行くつもりじゃないだろうな？」

　　権燁はシャンパンを叩き割り、携帯を取り出した。以前に人に頼んでPS加工させた写真、つまりカエイスタジオが唐寧と墨霆のキスを盗撮したという写真を公開し、こう書き添えた。「かつての恋はすべて嘘だったのか？」

　　「二代目坊ちゃんがまた写真を暴露した。そして彼が以前唐寧とキスしている所を盗撮された男だと認めた」

　　「まさか？そういうことは、二代目坊ちゃんと唐寧はとっくに密通していたってこと？墨社長は知ってるのか？」

　　「これはいったいどんな大芝居なんだ？」

　　「こう見ると、確かによく似てるな」