今日は正式に撮影が始まり、場所は郊外の映画村だ。
最初のシーンは宮廷の宴会で、皇帝が外国の使節を迎える。七皇子の楚北辰と七ごうひの上官映蓉が機知に富んだ対応で使節のさまざまな挑発をかわし、寧夕が演じる徳妃はほとんど出番がなく、ただ妖艶に皇帝の傍らに座って花瓶の役をするだけだ。
しかし、そうであっても、この暑い中で何重にも重ねた時代衣装を着るのは大変だ。
特に寧夕の衣装が最も複雑で、服が一番厚いだけでなく、頭の装飾も数キロの重さがある。
一場面撮影したら、外見では分からないが、中は完全に汗でびっしょりだ。
映画監督が「カット!」と叫ぶや否や、寧雪落の二人の小さな助手がすぐに熱心に駆け寄り、一人は彼女に扇風機を当て、もう一人は水を渡す。椅子の上にも既に氷パックが敷かれている。