第037章 女子トイレに人を探しに行く

車内で、坊ちゃんは反応のない携帯電話を見つめ、深刻な表情を浮かべていた。

  陸霆驍はシートベルトを外し、「中に入って様子を見てくる。ここで待っていてくれ」と言った。

  坊ちゃんはすぐにお父さんの服の裾をつかみ、一緒に行きたいという意思を示した。

  陸霆驍は息子を見て、「もし彼女が酔っていたら、俺はお前を抱くべきか、それとも彼女を抱くべきか?」と言った。

  小包子ちゃんは頬を膨らませ、不服そうな表情を見せた。自分は抱っこなんて必要ないと言わんばかりだった。

  陸霆驍は顔をわずかに曇らせ、「残念ながら、前回の出来事で俺の心の中でお前の信用度は下がってしまった。お前が自分の面倒を見られるとは信じられない。もしまた一度迷子になったら、俺にもその結果は耐えられない。わかるか?」