第063章 300回戦

車が門を入ると、寧夕はさりげなく尋ねた。「江牧野、何番に住んでるの?」

  「6番だ」

  「……」寧夕は驚いた表情を見せた。なんと6番だった。

  プラチナ帝宮の別荘にも格付けがあり、最高級なのは間違いなく陸大魔王様のいる8番の城だった。後ろには広大な湖と庭園、さらにプライベートゴルフコースがあり、敷地面積が最大だった。次に良いのは隣の陸景禮の7番別荘で、7番と同じ規格なのが6番だった。

  6番の主が誰なのかは今まで誰も知らなかったが、まさか江牧野だったとは。

  雷明が右側に曲がろうとするのを見て、寧夕は思わず口を開いた。「あ、明兄貴、こっちじゃないよ。この道は通れない……」

  「どうしてこの道が通れないって知ってるんだ?」江牧野はすぐに聞いてきた。

  寧夕は心臓が飛び出しそうになったが、落ち着いた表情で彼を睨んだ。「警告の看板が見えないの?」