坊ちゃんは寧夕のさっきの自己卑下の言葉を聞いて、果断に大技を繰り出した……
寧夕は感動と心配が入り混じり、「陸霆驍、坊ちゃんのこの点は絶対あなたから遺伝したわ。女の子を喜ばせるのが上手すぎるわ!大きくなったらどうなるの!話せるようになったら私をどれだけ魅了するか想像もつかないわ!」
特に最後の一言は、まるで彼女の心の奥底を突いたようだった。
まさか彼女を姫と呼ぶなんて……
ずっと彼女がなりたかったのは女王様だった。そうすれば全ての困難に恐れることなく立ち向かえるから。
坊ちゃんの「姫」という言葉に、彼女の心の奥底に隠されていた乙女心が全て引き出されてしまった……
どの女の子も、何も心配のない姫になりたいと思うものだ。彼女にはただ選択肢がなかっただけだ。