第165章 さすが大魔王

次に、寧夕はWeiboを開いた。画面いっぱいに罵詈雑言が並んでいた。賈青青の時よりもさらに数倍ひどかった。結局のところ、賈青青に比べて寧雪落の人気は遥かに高く、ファンの戦闘力もより強かったのだ。

[寧夕のくそばばあはずっと姿を隠しているけど、きっと後ろめたいんだろう！事態がバレたから逃げ出したんじゃないの？今回の件は殺人未遂に相当するんだから！裁判になったら、絶対に刑務所行きだよ！]

[一度黒いことをされたのは人に妬まれたからかもしれないけど、何度も同じようなことを起こすなんて、絶対に人格に問題があるでしょ！しかも今回は現行犯だし！]

[雪落は芸能界での評判が良いことで有名で、何度もこの妹弟子を引き立ててきたのに、まさか恩を仇で返すようなことをするなんて！こんな人間のせいで、芸能界の風紀がどんどん乱れていくんだ！]

[みんな気づいてない？最初からこれは全部寧夕の陰謀だったんじゃないの？まず賈青青を蹴落として女二号の座を確保し、次は寧雪落を傷つけて女一号の座を手に入れようとしたんだ！]

[考えれば考えるほど恐ろしい！怖すぎる！やっぱり美人な女には碌なのがいないね！]

……

陸霆驍は彼女の携帯画面に映る悪意に満ちたコメントを横目で見て、眉をひそめた。「見るな」

寧夕は足を組んで座り、口に体温計をくわえたまま曖昧に言った。「大丈夫よ、見てるとなんだか面白いわ！」

「ちゃんと計って。しゃべるな」

「はい」明らかにあなたが話しかけてきたのに……

ようやく計り終わると、陸霆驍は体温計を見て言った。「37.1度だ」

寧夕はすぐに得意げに言った。「だから大丈夫だって言ったでしょ！実は私、体が丈夫なのよ！じゃあ、もう退院していいんじゃない？」

「もう数日様子を見る」

「え？まだ入院？でも白ちゃんが恋しいの！」寧夕は即座に坊ちゃんカードを切った。

「もう向かっている途中だ」陸霆驍の口調には一切の余地がなかった。

「うーん、わかったわ……」寧夕はついに言葉に詰まった。

陸霆驍はオーバーテーブルを片付けると、ベッドサイドの椅子に座った。「これからどうするつもりだ？」