陸おじいさまと陸おばあさままで数えると、陸霆驍は「陸家全員が助け舟を出す」という輝かしい成果を成し遂げたことになる。
車内で、陸霆驍が両親と坊ちゃんに別れを告げて車に向かってくるのを見て、寧夕は慌てて姿勢を正し、何も聞いていないふりをした。
帰り道で、陸霆驍が突然尋ねた。「今日は何をする予定?」
「今日?」寧夕はこの質問を聞いて呆然とした。
そうだ、今日は坊ちゃんの世話をする必要がないし、しかも土曜日で陸霆驍も仕事がない……
つまり、一日中二人きりで、男女だけで、一緒に……家にいるということ?
罠に落ちたことに気づいた寧夕は完全に頭が真っ白になった。
まるで一歩一歩罠にはまっていくような展開だ……
そのとき、彼女の携帯が鳴り出した。
寧夕は携帯を手に取って一目見ると、目を細めた。