第237章 坊ちゃんを送り届ける

ある朝、寧夕が階下に降りると、久しぶりに見る光景に出くわした。

小包子ちゃんと大包子ちゃんがダイニングテーブルで向かい合って座っていた。一人は氷山のような表情、もう一人は小さな氷山のような表情で、緊張感が漂っていた。

どういう状況だろう?

この父子は随分長い間喧嘩していなかったはずだ。

「二人とも、どうしたの?」寧夕は怪訝そうに尋ねた。

寧夕の声を聞くと、小包子ちゃんはすぐに救世主を見つけたかのように彼女の足にしがみついた。そして警戒心を持って陸霆驍を見つめ、まるで陸霆驍に売り飛ばされそうな表情を浮かべた……

寧夕は坊ちゃんを抱きしめて落ち着かせてから、陸霆驍の方を向いた。「霆驍さん、いったいどうしたの?」

陸霆驍は顔を上げて言った。「彼を私の両親のところに数日間滞在させようと思っている。年寄りは彼に会っていないから、とても恋しがっているんだ」