第276章 私の夕兄さんはとてもカッコいい

アカは話し終わると、にやにやしながら香香に近づいた。「香香、待っててね。今夜のキスは絶対俺のものだ!」

香香は嫌そうな顔で彼を一瞥し、腰をくねらせながら骨顔の若者の前に歩み寄り、蛇のように彼の肩に絡みついた。「夕お兄さん、絶対負けちゃダメよ!あたし、あいつらのこと大嫌い!あなたしか好きじゃないの!」

実は相手が唐夕なら、一夜を共にするのも願ってもないことだったのに……

「おいおいおい、香香、そりゃあんまりひいきしすぎだろ!なんで俺たちは嫌いで夕子だけが好きなんだよ!」みんなが文句を言い始めた。

香香は腰に手を当てて言った。「だって夕兄さんが一番イケメンだからに決まってるでしょ!」

群衆の中から誰かが呆れた様子で言った。「マジかよ!あいつ毎回俺たちと遊ぶとき、顔をお化けみたいに塗りたくってるのに、イケメンかどうかわかるのかよ?」