第282章 心の病は心の薬でしか治せない

うっかり坊ちゃんの心に傷をつけてしまった……

  「出て行け!みんな出て行け!役立たずめ!何の役にも立たないくせに!坊ちゃんをなだめる方法も思いつかないなんて、今晩の晩飯抜きだ!」陸おばあさまが怒り狂い、陸霆驍、陸景禮、秦沐風、そして陸おじいさままでも一緒くたに追い出してしまった。

  それからの数日間、陸家の総力を挙げても坊ちゃんをなだめることができず、むしろ日に日に小さな坊ちゃんが落ち込んでいくのが目に見えていた。

  相変わらずちゃんと食事はしているものの、食べてはすぐに吐いてしまう。寝るときもおとなしく寝るが、いつも悪夢を見て、精神状態はどんどん悪化していった……

  陸崇山はこのために海外から心理学チーム一団を呼び寄せたが、全く効果がなかった。結局のところ、心の病は心の薬で治すしかなく、そうでなければ長期的な投薬と治療で病状の悪化を抑える必要があるという回答だった。