寧夕が帰ろうとするのを見て、陸おばあさまは焦って陸おじいさまを見つめた。陸おじいさまは陰鬱な表情で黙り込んでいた。
陸霆驍は立ち上がり、坊ちゃんの側に歩み寄って椅子から抱き上げ、寧夕の傍まで歩いて降ろした。「小夕おばさんを見送ってあげなさい」
坊ちゃんは力強くうなずき、寧夕の手を取った。
寧夕は感謝の眼差しで陸霆驍を見つめ、小包子ちゃんと一緒に庭の外へと向かった。
陸崇山が立ち上がろうとすると、傍らの陸おばあさまに引き止められ、首を振って「もういいわ、ただの見送りよ」と言った。
陸崇山は渋い顔をしながらも、最終的に妥協した。
寧夕は小包子ちゃんの手を引きながら、それほど長くない石畳の小道をゆっくりと歩いた。十分かけてようやく門まで辿り着いた。
寧夕は道中、小包子ちゃんを慰める言葉を何通りも考えたが、今この瞬間は一言も出てこなかった。