第402章 私は一人の少女なのに

一瞬にして、十数年来のすべての悔しさが溢れ出し、胸が万感の思いで一杯になった……

彼女はずっと自分の努力は全て無駄だと思い込んでいた。どれだけ頑張っても誰も気付いてくれないと。でも思いがけないことに、彼女のことを気にかけてくれた人がいたのだ。

白露は少し興奮した様子で、震える声で言った。「ありがとう……寧夕、本当にありがとう!でも、受賞なんて……想像もできないわ!会社に残って、食いつなげるだけでいいの……餓死しない程度で……」

白露は苦笑いしながら続けた。「実は転職も考えたことがあるの。でも結局、十年という歳月は長すぎて、演技は既に私の体から切り離せない一部になってしまった。演技以外、もう何もできないの……」

白露の気持ちを寧夕はよく理解できた。すぐに口を開いた。「白露ねえさん!予感があるの!きっと売れるわ!私の予感、当たるのよ!」