第487話 私が空港まで迎えに行く

携帯の中のゲームキャラクターが悲鳴を上げ、GAMEOVER!!!

目の前の青年は白いシャツに薄いブルーのジーンズ、白いスニーカーを履いていた。髪は短く切られ、清潔な額が見え、肌は白く、顔には照れくさそうな表情を浮かべていた。

彼は大学卒業して一年以上経つと言っていたが、若く見える。この服装で、まるで大学を出たばかりの学生のように清潔感があった。

寧夕は彼をじっと見つめ、そして「さっ」と立ち上がり、青年の周りを何周も回った。顔には信じられない表情を浮かべ、「えぇ...全然想像と違う!キモいおじさんかと思ってたのに、まさかイケメンだなんて!これからは事務所の広告塔はあなたでいいわ!」

道端で拾った人が、まさかこんなイケメンだなんて!なんて運がいいんだ!

青年は彼女の言葉に恥ずかしくなり、顔が更に赤くなった。「社長、お名前をまだ伺っていませんが」

「社長」という呼び方に、寧夕は笑みを浮かべた。「社長なんて堅苦しく呼ばないで、私たちは対等なパートナーよ!私は寧夕、小夕って呼んでね!」

「私は宮尚澤と申します。社長、やはり社長と呼ばせていただきたいです。あなたの出現が私にとってどれほど重要な意味を持つか、あなたには分からないでしょう!もしあなたがいなければ、私は生ける屍同然でした!」

「うーん、まあ好きにして!」寧夕はそもそもこういった些細なことは気にしない方だったので、そのままにしておいた。

でも、初めて社長と呼ばれて、なんだかいい気分だった。

結局、これは人生の頂点を目指す第一歩を踏み出したということだからね!

「そうそう、あなたの事務所、国内で開くつもり?それとも海外?」寧夕は尋ねた。

「国内です。私たちはまだ始まったばかりですから、今は海外は適していません」宮尚澤は答えた。

寧夕は頷いた。「じゃあ、明日一緒に帰国しましょう!」

宮尚澤:「はい」

少し間を置いて、宮尚澤は尋ねた。「社長、私たちの事務所の名前は何にしますか?」

寧夕は頭を掻いた。「私、名前を付けるのが苦手なの。何かいいアイデアある?」

「社長、やはり社長に付けていただきたいです。どんな名前でも構いません」宮尚澤は敬虔な表情を浮かべた。

寧夕は目を瞬かせた。うーん、なんだか忠犬を拾った感じがするな?