第501章 坊ちゃんどうしたの！！！

夢の中で、寧夕の脳裏には依然として陸霆驍の言葉が残っていた……

いつか、あなたは坊ちゃんのお母さんになる……

うん、ちびちゃん寶物のお母さんになるのね……

もし本当にそうなれたら、どんなに素敵だろう……

坊ちゃんのことが大好き、本当に大好き……

やはり坊ちゃんのことが心配で、ぐっすりと眠れなかった。

寧夕はあまり長く眠れず目が覚めた。目覚めた瞬間、真っ先に抱いている小包子ちゃんを確認した。

よかった、小さな子は依然として彼女の腕の中で甘く眠っていて、柔らかな指が無意識に彼女の服の端を掴んでいた。首筋と背中には細かい汗の粒が浮かんでいた。

よかった、汗をかけるのはいいことだわ、熱を下げるのに効果的……

寧夕はそう思いながら、すぐに小包子ちゃんの額に触れてみた。熱が少し下がったように感じられた。

陸霆驍は広い窓際に立って徐々に白みゆく空を眺めていたが、ベッドの気配を感じると、すぐに歩み寄ってきた。「目が覚めたか」

寧夕は小包子ちゃんの額に触れながら、小声で急かした。「霆驍さん、坊ちゃんの熱が少し下がったか見てくれない？さっきよりも熱が下がったように感じるの」

陸霆驍は頷き、大きな手のひらで息子の額に触れ、表情が和らいだ。「熱は下がっているな。慌てるな、医者を呼んで診てもらおう」

「うん」寧夕は何度も頷いた。

陸霆驍は一度外に出て、戻ってきた時には秦沐風と他の二人の医師を伴っていた。

秦沐風は丁寧に体温計を差し出した。

陸霆驍は体温計を受け取り、慎重に坊ちゃんの脇の下に入れた。

しばらくして、測定結果が出た。体温計は37.8度を示していた。

まだ少し熱はあるものの、先ほどの恐ろしい40度と比べればずっとよくなっており、しかも薬を使わずに熱が下がったのだから、本当に素晴らしい進展だった。

その後、他の二人の医師も坊ちゃんの詳しい検査を行った。

昨夜の検査後、医師たちの表情も幾分明るくなった。「現在、坊ちゃまの状態は安定してきています。ただし、引き続き経過観察が必要です。少なくとも明日まで、24時間は様子を見る必要があります」

この時、陸崇山と顏如意も知らせを受けて急いで入ってきた。すぐに体温計を見に寄って来て、熱が下がっているのを確認してようやく少し安堵したが、それでもまだ油断はできなかった。