第460章 オーディション開始

スターライトと盛世は昔から宿敵同士で、話をしているこの女優は李樂菱といい、何度も冷曼雲に大女優の座を奪われていた。林芝芝が落ちぶれているのを見るのは珍しく、このような嘲笑の機会を逃すはずがなかった。

両者が言い争いを始めるのを見て、周りの人々は皆、面白そうに見物していた。

誰かが意地悪く冗談を言った。「そういえば、私もちょうどアシスタントを探しているんですよ！林さん、興味ありませんか？」

李樂菱は得意げな表情で、「ふふ、林さんがこんなに引っ張りだこだとは思いませんでしたね。今の新人が売れなくても、後がないわけじゃないってことですね！」

……

寧夕は林芝芝が芸能界の大物たちに囲まれて攻撃されているのを見ながら、瞳に冷たい光を宿らせた。林芝芝の指示を守り、何が起きても可能な限り口を開かないようにして、静かな片隅に座り、目を軽く閉じ、外界の干渉を受けないよう、感情を醸成することに専念した。

しばらくして、オーディションが始まった。

寧夕が引いた順番は悪くなかった。全部で三十人のうち、ちょうど真ん中の番号を引いた。

李樂菱は十四番を引き、寧夕の手にある十五番の札を見て、首を振りながらため息をついた。「ちっ、こんないい番号なのに、もったいないわね……」

すぐに、最初の面接者が入っていった。

最初の面接者の実力は既に十分恐ろしいものだった。家柄も学歴も高くなく、専門的な教育も受けていなかったが、実力だけで這い上がってゴールデンブラウン女優の座まで上り詰めていた。

方曉雯が最初に入っていくのを見て、多くのオーディションを受ける女優たちは緊張した表情を見せたが、李樂菱は軽蔑した表情を浮かべた。「小学校卒の田舎者じゃない。そんな人が高貴さなんてわかるはずないわ」

李樂菱は特に輝かしい肩書きはなかったものの、人気が低くない上に、最大の強みは非常に裕福な家柄だった。父は高官で、母は有名なアパレル業界の大物で、幼い頃から貴族的な教育を受け、琴棋書画のすべてに精通していた。

その場にいる女優たちの中には、彼女より人気のある者はいるかもしれないが、家柄で彼女を上回る者はほとんどいなかった。

今日の李樂菱の身なりだけでもNobelの広告料より高価なものだったに違いなく、彼女がそれほど自信に満ちているのも無理はなかった。